台風

台風だ。犬が飛び、猫が舞う、そんな楽しい時間がやってきた。今傘を差せばきっと僕も空へいけるはず。おでこに葉っぱをつけ真っ青な傘を差す。ビョォォォ！風が僕を巻き上げた。キリキリと回りながら渦の中央へと上昇していく。さぁ、あれが台風の目だ。僕のことをジロリと睨んでいる。僕は傘を閉じ、真っ直ぐに台風の目へ向かっていく。

ゴォォォォオオオ！　僕が台風の目に傘を突き立てると同時に絶叫のような風の音が木霊し、いくつかの稲光が瞬いた。僕は分厚いヘクトパスカルの塊を突き抜けて満天の星空へ飛び出していった。台風の上は一面の星の海。飛び出た僕はそのままアルタイルへ向かって真っ直ぐに進んでいく。重力から開放され、徐々に加速しながら青い彗星となりアルタイルへと進んでいく。嬉しさのあまり涙が溢れ、視界がぼやけていく。涙を拭いて次に目を開けたら、きっと僕は少年の姿を取り戻せているだろう。

いくつになっても自然災害はテンションが上がります。きっと脳みそが子供のままなんでしょう。でも、福岡微妙に直撃してないよねー。悲しいよねー。明日は会社休みだけど、代わりに土曜日出勤だよねー。ぎゃふん。