ment-la-ment

現在コミュニケーションが少し辛いので、スターはつけにいきません。ごめんなさい。

気だるい仕事

わたしのこころのちいさなとびら…
わんつーすりーふぉー…
わんつーすりーふぉー…
あなたたたいた…
ちーかみちーはどこにあるー…
てをひいててー…
あまいにおい…

斜陽の差し込む部屋で携帯ゲームしながら、いのちの電話に適当な相槌を打つ。
ひとしきり話し終えると、相手は消え入りそうな声で「ありがとう」と言って電話を切る。そんな気だるい仕事。

仕事を終えて、ビールを買って帰る頃にはオレンジの空に群青が混ざり、頭上にうっすらと一番星が浮かび始める。
丁度その頃には、電話をかけてきた少年は学校の屋上から飛び降りて、人知れず給食室の裏で真っ黒に広がっているのだった…。そんな気だるい仕事。


そんな気だるい仕事がしたかった。
でも、考えてみると今の仕事も本質的には変わらない。
誰が喜んでも、誰が死んでも、そんな事は気にならない。毎日、伽藍の堂で虚無を作り、それをのっぺらぼうへ売る。そんな気だるい仕事。

ちーかみちーは…どこにある…。
小島麻由美を口ずさみながら暗い帰路につく。