夕闇の東京湾
線入れ中。
絵があまり進んでいないのはどうしてかと言うと、先週は出張で関東へ行っていたのでした。
これまでの人生、それなりに飛行機に乗ってきたのですが、私は未だにドキドキします。
あんな大きなものが空気密度の違いだけで浮かぶなんて信じられない!
あれはきっと魔法で飛んでいるのです。
ということで、今回も羽田着陸の時にナンマンダブナンマンダブ…していたのですが、ふと窓の外を見ると、東京湾の群青に薄い夕闇がかかり、そのノスタルジックな風景に心を奪われてしまいました。
時間はちょうど18時くらい。街にはポツポツと明かりがともり始め、ドロンとした海を漁船がゆっくりと通り過ぎていく。今日が落ちようとしています。気がつくと飛行機は滑走路に入りゴォォという音を立て減速を始めていました。
ひとり遠くの街へ来て、日ももうすぐ落ちる。飛行機には大勢の人が乗っているけどみんな顔がわからない。世界には自分ひとりしかいないような孤独感が溢れてきます。
死後の世界ってきっとこんな感じなんだろうなぁ…。
でも、あの寂しげな東京湾はこの上なく綺麗でした。