大丸別荘
我が家から車で30分くらいのところにあり、地元では昔から有名な旅館です。
泊まらないにしても、法事等親戚が集まるときに食事で利用しているの福岡県民は多いのではないでしょうか?
私も温泉は利用したことがないですが、食事では何回か行ったことはあり、結婚するときにも嫁さんの両親の宿候補に上がりました。
こんな事になってしまったので、正直に言うとここにしなくてよかったな、という思いはあります。
不祥事の内容が内容なので擁護するつもりはないです。ただ、自殺する気持ちにはなるよな、とは思いました。品格で売っている旅館でこれをやったらお仕舞いです。
歴史ある老舗旅館なのに、なんでこんなことやってしまったんだろう…。表沙汰になるかどうかではなく誇りを持って経営して欲しかったです。
たぶん、昔からのやり方なのでしょう。ですが、虚偽報告をしているということは、悪いと認識していたと言うこと。
一体、何を思っていたのか、今となってはもうわからないですが、ただ残念です。
眠い夢
眠い夢を見た。
帰りが遅くなってしまった。子供達を保育園だか託児所だかに迎えに行かないといけない。
街は徐々に黒く塗られ、その中でネオンの光だけが薄ぼんやりと滲んでいた。何故かとても眠く、足はノロノロとしか進んでいない。
ネオンの光は前進し、後退し、渦巻き、滲んでいく。代わりに視界の淵から褪せた黄色が入ってきて、視界は徐々に黄色と褪色した黒に染め上げられてゆく。全ての物の輪郭がはっきりせず、ふわふわと浮いているような感じがする。眠くてたまらない。
目的地についた。見上げるとその保育園だか託児所だかわからない建物は、3階建てで、丸い屋根の形が黄色の空を鈍く齧っていた。入り口に立つとゆっくりと自動ドアが開いた。靴を脱ぎ足を引き摺りながら歩いて行く。
中は図書室のようになっていて、床に散らばった絵本を子供達が寝転びながら読んでいる。引き摺る足に本が引っかかる。黄色と黒の縞々のTシャツを着た子供達が棒を振り上げ学生運動をしているような表紙の絵本だった。側にいた5歳くらいの女の子が「かくめいだ」と言いながら、その本を引ったくって行った。
部屋の中央には2階に上がる階段があった。開放的なデザインで、やはり階段にも絵本が散らばっている。
2階から息子の声が聞こえた。
「あっ、パパだ!ちょっと待ってて」
姿は見えない。担当の職員の声も聞こえた。
「こんばんは。帰りの支度をするので少し待っていて下さいね。(娘の名前)さんなら、今3階にいますよ」
手摺にしがみつき、眠気で泥のように重くなった足を腰から引き上げながらゆっくりと階段を登る。黄色と黒の世界は徐々に一色に混ざり合っていく。
眠い眠い…。
2階にたどり着く。
体はドロドロと溶けて背景と一体化していく。
眠い…ねむ…い…。
這うようにして3階に向かう。
ねむ……ね………。
黄色と黒の混ざった一色の世界の中、3階にたどり着いた。
そのまますぅーと暗くなりゆっくりと目が覚めた。静かな部屋の中にカチコチと時計の音だけが響いている。
廊下に出て、子供部屋を覗くとふたりともすぅすぅと寝息を立てていた。寝室に戻り布団に潜り込む。
常夜灯に包まれた部屋。今が夢か現実かは分からないが、眠気は再び私を包み込み今度は色のない闇へと落としていった。
市民吹奏楽団
嫁さんが市民吹奏楽団に所属しているので、先日子供を連れて演奏会を聞きに行ってきました。
私は音痴なので、楽器は扱えないのですが、こうして大人になってから仕事や子育てと関係ないところで、好きなことで繋がりが持てるのは少し羨ましく思います。
私の場合、趣味は色々とあるのですが、ひとりで楽しむ物ばかりで皆で集まって何かすると言うのがあまりありません。
唯一相手が必要なものは将棋ですが、地方の将棋センターはおじいちゃんばかりでなかなか…。
子供が好きなら子供将棋教室から広げていくのもありですが、残念ながら興味はあまりなさそうです。まあ、私も中学で始めたクチなんで気長に待ちましょう。
何にせよ、嫁さんと違い、現状私の交友関係は職場に限られています。人って知らないうちに、どんどん孤独になっていくんだなぁ、とちょっぴりしんみりした気持ちになってしまいました。
骨
なんで蛆も湧かないような骸骨が化粧を塗りたくって善人のふりをしているのでしょうか?
褒めないで。優しくしないで。愛さないで。私はみんなと違って心のないただの骨だから。
太古の森の奥深く苔にまみれて静かに朽ち果てるのがいいんだ。
かがみの孤城
もうすぐ上映期間終わりそうですが、子供と見てきました。
悪くはなかったです。
若干、「こういう展開っていいだろう?」の押し付け感がありましたが、内容自体は好きなテーマでした。
ただ、個人的にヒーロー役のお姉さんの話が、下の話とオーバーラップしました。
娘もたまに話すと覚えているので、色々と思うところはあるのでしょう。
降ってきそうな曇り空を眺めて。